I am

サコトノ ← 幸 + 兼(巷で流行りの兼いじりをしてみました。苦手な方はご注意を)









三「最近、笑いが足りないな」

兼「ハハハハ」

三「うるさい」グドムッ

幸「三成殿のため」バッシム

左「殿、それは動物虐待と言うのです」

三「海洋生物にもあてはまるのか?」

左「たぶん、環境団体が黙っちゃいません」

三「そうか。今まで活け造りと言っていてごめん兼続」

兼「お前、陰で私をそう言っていたのか」

三「え?」

左「殿、それは左近と殿の二人だけの秘密だって言ったじゃないですか! ひどい、二人の秘密を活け造り殿に話すなんて!」

三「あ、す、すまない左近……。えっと、どうしよう……、俺のフンドシあげるから泣きやんで……」

左「殿のフンドシは活け造り殿の兜と同じくらいいりません!」

三「活け造りの兜と同じくらい……!」ドゴーン

幸「みなさんネイチャーに兼続殿をばかにしていますね。頑張ってください、お刺身殿」

兼「幸村ももちろん、その『みなさん』に加わっているんだろうな?」

幸「そんなことありませんよ。『みなさん』って、主観的に言っているんですから」

兼「……なんか最近、温度が下がったな、幸村」

幸「そうですか? 平熱は変わらず六度五分ですけれど」

兼「なぜだろう。友と話しているはずなのに、敵の陣地にひとりで乗り込んでしまってフルボッコにされているこの感覚」

幸「きっと被害妄想ですよ」

兼「そうか。幸村は、私の兜をからかって『活け造り』や『お刺身』と言われていることを被害妄想だと感じることができるんだな。お前は幸せに生きるよきっと」

幸「なぜお刺身に私の幸せを語られなくてはならないのですか」

兼「……胸が痛い」

左「活け造り殿一丁、お帰りですー」

三「わかった。無事に帰れよ。途中、クマとかに食われないようにな」

幸「帰るっていっても上杉屋敷ですよ。海に帰っちゃだめですよ。水に濡れたらイカになっちゃうのでしょう」

兼「私はそんなマーメイド設定にはなっていないのだよ」

左「じゃあ何設定なんですか? ああ別に他意はなくて、素朴な疑問です」

兼「ありのままに質問した結果がその問いか! お前たちは私をなんだと思って……、いや、答えるな! 知りたくない」

三「えっ……」

兼「え、て」

三「一瞬のうちに三通りは答えを考えてどれにしようか悩んだのに……。なんだその後出しじゃんけんは。考え損したではないか」

幸「三成殿かわいそう」

兼「……しかし、私だけイカだなんだとからかわれるのはあまりにも不憫だからみんなにもあだ名を考えてやろう」

左(この人自分で自分を不憫って言っちゃった)

幸「じゃあ、兼続殿はイカのほかにどんなあだ名がいいでしょう?」

三「活け造りと刺身はもう出たからな……。くさやとかにしとくか」

左「ゲフィルテ・フィッシュなんか左近は好きですよ」

幸「げ……、げろるて、ふぃっしゅ?」

三「……ゲロ!」びしっ

兼「なんで私のあだ名ばっかり考えるのだ!」しかもゲロかよ

三「お前がさらになじみやすくなるように、と俺たちの願いがこもっている」

兼「ゲロから感じられるものは悪意のみ」

左「ま……、まあ、いいんじゃないですか? ほら、いったん吐いたものをさらにリバースすれば環境にもいいし……、食糧不足にも対応できますよ?」

兼「私は島殿がそこまで無責任な男だとは思わなかった」

幸「そこまで言うんでしたら、私たちのあだ名を考えてくださいよ」

兼「そうだな。まず幸村はハネ毛を略してハg

幸「あまりに不名誉なあだ名をつけられた場合、謝罪と賠償を請求します」

兼(それって私も謝罪と賠償を請求してもいいのでは)

三「幸村はかわいいから、ゆったんでいいだろ」

幸「納得しました」

左「ゆたんぽでもいいじゃないですか」

幸「すごくかわいくなって真田は感激しております」

兼「じゃあ三成は、いしだみつなりを略していなr

三「俺の気に入らないあだ名をつけたら謝罪と賠償を請求する」

兼(やっぱり私も謝罪と賠償を請求してもいいのでは……)

幸「三成殿は『みったん』とか『みっちゃん』と呼ばれることが多いみたいなので、あえて反骨精神を持ち挑みましょう」

左「左近が呼びたくなるようなあだ名にしてくださいね」

三「どんなあだ名をつけたってお前は『殿』としか呼ばないだろう」

左「あ、そうか」

幸(天然主従だなあ)「みつなりだからミツバチみっつんとかでいいんじゃないですか」

左「そのヤケクソ感がたまらなく素敵ですが長いです」

三「長いな。活け造りの本名と同じ長さではないか」

兼「え、三成も同じ名前の長さだよね?」

幸「そうですか……。なら、いしだのしだからとってシダックスとかでいいですか」

兼「それはナンタラ権に引っかかるのでは……」

三「すごいカッコいいぞそれ! 幸村のセンスに並ぶ者なしだ!」

左「殿の太鼓判がつきましたよ」

幸「やったー」

三「俺、なんか、飛びそうなあだ名だなそれ! こう、戦隊もので、シャキーンって! こう、ガショーン、ガガガ! ウィーン、ギギギ! ゴオオオオ! って!」くねくね

幸「擬音ばっかりでちょっとわかりにくいですが動きでなんとなくわかりました。わかります。こう、ガッシャー! みたいな感じですよね」くねっ

左「殿は機械のアニメに弱いからねえ……。参りますよ。褥でいきなり『合体!』とか言うんですもん」

三「男のロマンだと思わないか? 合体」

左「いや、なんつうか、こう、色気が無さすぎて……」

幸「そこはむしろ、燃え上がらなくてはならないのかと思います」

三「初夜は左近、泣いていたもんなあ」

幸(初夜からそんなことをしたのかいやそれ以前にそういう関係だったのかあんだぇーちっくしょうそうがやそうがや思っちょったが……、いじやげえ……、きもえるわ!)

三「左近のあだ名はなんだろう。もう略してマコンでいい?」

左「えっ、ちょっとインターナショナル!」

三「嫌ならマサコという略し方でもいいけど」

左「マコンでいいです」

三「なんか魔法みたいだな。マコン、MP20消耗! みたいな感じで! おもしろいな、今度褥で言ってくれ」

左「どのタイミングでそれを言えと!」

三「もちろんそれはアレだな」

幸(島殿め……ふったがるのも今のうちがや、いつか陰毛むしくって竿もぢくったるこのくそっぽろきめが!)

三「幸村? どうした」


兼「もしかしなくても、私の存在はみんな忘れているんだね」







09/19
(某方と『左近に嫉妬する幸村』という内容のメンルに非常に萌えたので……。勝手にすみません)