長宗我部始めました

三 + 左 + 元









三「俺は今まで、自分はおっさんフェチだと思っていたが、その認識は少し誤っていたようだ」

左「……え」

三「左近、俺、若い男もいける!」

左「その発言は大変な誤解を生みます。早急に取り消してください。左近がブロークンマイハートする前に」

三「いや事実だからしかたあるまい」

左「ブロークンマイハート……」

三「そこで俺の新たなおかんを紹介する。出でよ元親!」

元「上等」

左「うわああああ」

三「左近、この男は意外と優しかったのだよ。俺が気に障ることを言ったというのに『それを含めてお前だ』という意味のことを言ってくれたのだ」

左「あなたいつか結婚詐欺に遭いますよ!」

元「上等」

左「上等なわけないでしょう! 殿もちょっと優しくされたからってすぐに懐かないの!」

三「懐いてなどおらぬ。ただ、認識を改めただけだぞ。な?」

元「そうだ」

左「ひいいいいい!」

三「左近はなにを叫んでいるのだ」

元「意志する心のままに叫んでいるのだろう。ああ、これは手土産だ。食べてくれ」

三「食い物か。俺は寝ることと食べることのために生きてみたいとすら思う。すまない」

元「とさぴかという土佐の米と、カツオだ」

左「後者は腐っているとしか思えない」

元「……土佐はカツオの一本釣りが楽しい」

左「楽しいって」

三「ふむ。いつかお邪魔させてもらおうか。左近」

左「カツオの一本釣りを? 殿が?」

元「……」

左「……」

三「なにか文句があるのか」

元「似合うだろうな」

左「似合わないでしょう! そんなスポーティーなものが殿に似合うとでも?! 殿は文学少女みたいなイメージでしょう!」

三「元親は見る目がある」

左「一度自分の肉体を鏡で見てください」

三「……そんな趣味は……」

元「島、変態」びしっ

左「うああ……もどかしい、とてもはがい……。真田殿助けて援軍に来て……殿が……」

元「真田?……ああ、関ヶ原で援軍に来た男か」

三「うむ。絶対に俺たちは勝つと誓い、信じた結果、来てくれたほうが幸村で来なかったほうが兼続だ」

左「ちょ……、直江殿の事情も察してあげて……」

三「たとえ伊達を抑え切れなかったのか関ヶ原に伊達がなだれ込んだことが事実だとしても別に他意はない」

左「その口の悪さがかわいらs

元「横柄な物言いも含めて三成だ」

左「!」

三「……そうか」

左(照れてる! 負けた負けた負けた負けた)

元「……ふ」

左(おちょくられてる?! それとも本気で殿を狙って……! うおおおお左近負けない!)

元(島ってかわいらしいかもしれん)

三「あ、そうだ。左近はエンパで蛇皮線を弾いていたな。元親に聞いてもらったらどうだ?」

左「え」

元「……お前が? 蛇皮線を?」

左「なんですかその笑顔は。似合わないことはやめてください」

元「いや、凄絶な演奏を期待している」

三「左近の演奏を聴くときのコツは、耳栓をすることだぞ」

左「そろそろこの羞恥プレイに耐えられない」

元「大丈夫だ。島と話すときはちゃんと耳栓をしている」

左「……そうか! これは、若い男二人に言葉責めされるという状況で快感を覚えるという新しいプレイに目覚めるように示唆されているんだ! そうでなければ耐えられない! そうだと言ってくれ!」

元「……島が変態だということが露見されたところで、本日はお開きだ」

三「左近……、お前もまだまだ若いと思う、ぞ」



左「あんたら……いつか絶対に(ズキューン!)て(ズキューン!)で(ズキューンズキューン!)してやるからな!」


三(孫市の援護射撃があってよかった)







08/31
(ヒント:殿もチカもおっさんフェチ)