飴と鞭

義トリオ + 風










三「こら小太郎!」

風「…クク…」ガリガリバリバリ

三「あれほど書類をオモチャにするなと言っているのがわからんのか!」

風「全てを無に帰すのだ…」

三「……」イライラ

風「クク…、混沌混沌」シュピシュピシュピピピッ

三「うるぁあああ!」バンッ

風「!」びくっ

三「晩メシ抜きだ」

風「!」

三「風呂抜きでもある」

風「!!」

三「俺が次にこの部屋に戻ってくるまでに元通りにしておくことだ。わかったな」去



風「ふ…風魔は猫にあらず…、媚など売らぬ…」

兼「ははっ、三成もまだまだだな」

風「風魔はイカを食べない。消化が悪い」

兼「ん?イカ?」

幸「兼続殿、もうそのボケはいいです」

兼「ボケ?私が?」

風「風魔は芸人にあらず」

幸「風魔殿、これは三成殿が怒るのもムリありませんよ」

風「?」

兼「これは…、三成が一週間かけて綴った秀吉殿への報告書ではないか」

幸「しかもところどころ愛の告白アリ、島殿のノロケありのドキュメンタリー仕様です」

風「風魔わからぬ」

兼「よし乱波、よく聞け」

風「風魔今日耳日曜日」

幸「三成殿に似てきましたね」

兼「…とにかく、部屋の片付けをしなさい」

風「風魔は飼い猫にあらず、他人の言うことなど、聞かぬ」

幸「じゃあ私も手伝いますから、一緒に片付けましょう?」

風「…真田」

幸「さ、さ、風魔殿はそこに生えてるキノコを一つぬいてください」

風「…我、がんばる」ぶちいっ

兼(幸村に懐いた)

幸「そのキノコは部屋が片付け終わったら食べていいですからね? じゃあ、まずはそこの三成殿の島殿人形を直してさしあげましょう」

風「ふ…、こんなこと、風魔にはたやすきこと」しゅぴぴっ

兼「おお!風が吹いた…!これぞ義の風だ!義風!義風!ぎふー!ぎふー!岐阜県!岐阜県!飛騨美濃越前信濃!」

幸「兼続殿、邪魔するんだったら三成殿の機嫌を取りに行ってください。あなたの歯を抜きますよ」

兼「あいわかった」去



風「…」差出

幸「おお!すばらしい!ぼろぼろだった島殿人形がカンペキな姿に!」

風「ふ…」もとホメテ風魔テラウレシス

幸「この調子なら片付けもすぐに終わりましょう。頑張りましょう」にこにこ

風(…我、こんな気持ちはじめてアル…)キュン

幸「さて…、とりあえず、畳を元通り、はめますか」

風「…」しゅぴーん

幸「おお!」

風「…」どうだ

幸「すごいです風魔殿!じゃあ、机の落書き消しますか」

風「! …」ゴシゴシゴシ

幸「ああっ、手でやると手が汚れてしまいます。これを使ってください」

風「…」ごしごしごし

幸(想像より良い子だ…)

風「…クク…、混沌混沌、こんご…混沌」ゴシゴシ

幸(コンゴ?)



コンゴ・アフリカ大陸で第3位の面積を持つ広大な国。



風「…ふむ」

幸「おつかれさまです、次は、ゴミの片付けですね」

風「…」しゅぴーん

幸「おお!」

風「こんなものか」

幸「ええ、三成殿も大喜びだと思います。あ、そのキノコどうぞ」

風「…食える…のか…、混沌だ…」もしゃ

幸「ええ、三成殿の部屋から生えたものならなんでも食べます」



ばたん



三「ただいま帰った」

風「おかえり」

三「うおっ、小太郎がおかえりって言った!うわあああかわいいいもっかい言ってもっかい」

風「おかえり」

三「くああああ…、写メりてええ、動画で撮りてえ…」

幸「おかえりなさいませ三成殿!」

三「…」きょとん

幸「?」

三「くああああ…二人を並べたい…」

幸「あ、ところで、兼続殿がお迎えにあがったはずですが」

三「ああ、なんだか…、ギフーギフー言ってたから『ハウス!』って言ったら帰ったぞ」

幸「そうなんですか…」

三「しかし、あの短時間でここまで片付けるとは、すごいぞ、小太郎、幸村!」

幸「いえ、片付けたのはほとんど風魔殿です」

風「風魔がんばる」

三「うむ、でもメシ抜きだからな」

風「…風魔もうがんばれない…」




風魔別人改造計画



05/08