やりたい盛り
五人
幸「萌え喫茶やりたい」
三「今ならまだ引き返せる。帰ってこい、幸村」
幸「あっ、聞かれてましたか…!お恥ずかしい」
兼「なになに、恥ずかしがることはない。それは男のロマンだ」
幸「ならこの真田、恥ずかしがらずに豪語します! 萌え喫茶やりてー!!!」
三「兼続、幸村をその道に引きずり込むことはこの俺が許さん」
兼「いいではないか。幸村はお館様お館様と不健全だ。そういう女性に対する意識を育むことは青少年の情操教育になくてはならんぞ」
三「いや萌え喫茶って十分不健全というか反れた愛の形だ」
兼「なにを言うか!萌え喫茶いいだろう!」
三「お前の趣味ではないか!」
幸「義・ツンデレ喫茶にしましょう!」
三「義…」
兼「ツンデレ…」
三「…たまには、いいかもしれんな!」
幸「やったー!」
兼「いいな、ツンデレ。グッジョブ幸村」
幸「わーい」
三「ところで幸村、…『萌え喫茶やりたい』と言っていたが…、やるのか?」
幸「ええ、私たちがやるのです」
兼「なに!私たちがやるのか!…萌えを求めて来店した有象無象に対し萌えと愛と義をふりまく…。うむ、これぞ義の最終形態!」
三「じゃあ俺オーナーやる」
兼「なっ、三成、いいとこどりじゃないか!」
幸「なら私は義ウェイター担当です」
三「残るは…」
兼「つっ…、ツンデレメイド…」
三「兼続くんのツンデレメイドが見たい人ー!」
慶「はーい!」
兼「慶次!なぜここにいる、留守を任せたはずではないか!」
慶「細かいことは気にすんなっての。それより兼続のツンデレメイド、おもしろそうじゃねえか。傾いてるねえ」
三「満場一致でーす」
幸「幸先がいいですね」
兼「むぁてい!不義だ!ツンデレの申し子の三成がオーナーで普通の人間の私がツンデレなど!」
三「人をツンデレ呼ばわりしないでくれませんか」
慶「たまには変化球もいいじゃねえか」
兼「慶次!お前は不義の味方か!」
幸「兼続殿…、萌え喫茶やりたくないのですか…?」めそ
兼「ゆっ、幸村…」
幸「あんなに推し進めてくださって、三成殿もゴーサイン出してくださったのに…なぜ今になって謀反を…」めそめそ
兼「ゆきむら…、男の子がこれしきのことで泣くでない。…ん?そうだ、私も男の子だぞ。なぜ私がツンデレメイドなのだ」
三「ならツンデレウェイターにするか?」
幸「ツンデレはメイドです!」
三「よし、兼続メイド」
慶「いえーい」ぱちぱち
兼「勘弁してくだちい」
三「そんな兼続に朗報だ」
兼「ん?」
三「左近もメイドだ」
兼「…」
幸「おお!島殿も参戦なされるのですか!これは百人力です!」
慶「傾いてる、傾いてるぜ!」
三「左近はちょい悪メイドだ」
兼「…ど、こ、が…、朗報…なんだ」
三「いいかよく考えろ」
幸「チッチッチッチッチッチッチ」
慶「シンキングターイム」
三「いくらちょい悪萌えとはいえ、メイドだ。あんなむきむきすね気の絶対領域など見たがる物好きなど滅多におらんぞ」
兼「う、うむ」
三「そしてお前は若い。若い男のメイド姿は意外と大人気だ。そして笑顔で接客してみろ。ついでにすね毛は剃れ。たちまちナンバーワンだ。左近など足元にも及ばぬ」
兼「な、ナンバーワン…」
三「義と愛の勝利だ」
兼「…おお!」
幸「チーン」
慶「ターイムアウト!」
兼「…私、やる!」
幸「本当ですか兼続殿!」
兼「ああ!」
慶「傾いてるぞダンナ!」
三「あ、前田は専属シェフだ」
慶「傾き!」
*
兼「…なぜこんなことに」
「左近さーん!きゃー可愛い!」
「私にもかまっておくれやすー」
左「…あ?」
幸「予想外に島殿が人気ですね」
三「うむ予想外だ。まさか、ちょい悪メイド大人気になるとは。これは次世代の企業にも影響が出るに違いない」
幸「しかし兼続殿は…」
三「男にもてた」
幸「とてもつらそうです」
三「そしてさらに予想外が前田だ」
幸「料理が大人気」
三「さして期待していなかったのだがな」
幸「でもやっぱりこの喫茶ナンバーワンはオーナー三成殿です!」
三「ふ…、幸村だって若い女にかわいいかわいい言われているだろう」
幸「三成殿には負けます」
三「まあ幸村にも良い教育になったということだな」
幸「ありがとうございます!」
三「俺は店の様子を見てくる」
幸「いってらっしゃいませー!」
三「さこーん!こっちを向くのだ!生足カモン!ヘイカモン!」
左「殿!やめなさい!」
一番人気は左三絡みです無論。萌えの究極形態
05/03